進学した先に待っていた“新しい壁”──自分を見失いかける 高校編

人生のあらすじ編

中学を卒業したとき、ぼくは少しだけ希望を持っていました。
母を亡くし、中学3年の時に父が再婚し、家庭の空気も変わってしまったけど、それでもなんとかやってこれた。
だからきっと、高校ではもっと“うまくやれる”──そんなふうに思っていたんです。

でも実際は、思っていたよりずっと難しかった。

中学まで「スクールカーストの下位」にいたぼくは、
高校ではせめて“真ん中くらい”のグループに入ろうと、自分を偽って過ごしていました。
ちょっと無理して笑って、無理して話して、無理して合わせて。
でも、どこか心はいつも空っぽで、誰とも本音で話せなかった。
家では高校1年の時に弟が産まれ、家庭の中でも居場所を失っていました。

そんな毎日に疲れ果てて──
ぼくは高校2年の春、不登校になりました。

不登校になった春──心と体が、もうついていかなかった

高校2年の春、ついに限界がきました。
学校に行こうと制服に袖を通すけれど、玄関を出ることができない。

家にいても焦りと罪悪感でいっぱいになるけど、それでも体が動かない。


「なんで行けないんだろう」
「ぼくはダメな人間なんじゃないか」


そんな自問を毎日くり返していました。
誰かに相談することもできず、どんどん自分が小さくなっていく感覚。

“自分を見失う”って、こういうことなんだって思いました。


継母のすすめで、児童精神科へ

父はかなり心配し、本人のほうが精神的にまいっているようでした。
そんな中、継母が「一度病院に行ってみない?」と声をかけてくれたんです。

不登校になって半年──
その一言に背中を押されて、児童精神科を受診することにしました。


先生から、はじめて母の死因を聞きました。
それまでは家族からも聞かされてなかったのです。


先生はこう伝えてくれました。

「自分のことが好きになれないんだね。でも、君が君らしく生き生きと生きていることが、お母さんにとっても喜ばしいことなんだよ。」

当時は月並みな言葉だと思ったけど、
今では年齢を重ねるにつれて、
「お母さんに報告できるように、生き生きと生きられてるかな」って、
自分を振り返る言葉になっています。


フリースクールという新しい世界

児童精神科の先生のすすめで、ぼくはフリースクールに通うことになりました。
そこには、いろんな子がいました。

不登校の子、発達に特性のある子、家庭に事情のある子…。

でも正直、最初はなじめませんでした。
共通の話題もないし、距離感もつかめない。


「ここでも、自分はうまくやれないのかな」って、何度も思いました。

だけど、通っていくうちに気づいたんです。


“ちゃんと学校に行ってない”っていう後ろめたさがあるのは、自分だけじゃなかった。
みんな、それぞれに事情や傷を抱えてるんだって。


ここで出会ったスタッフさんの言葉が、今も心に残っています。

「学校に行ってないからって、人生が終わるわけじゃない。
生きていく道はほかにたくさんあるし、君ぐらいの年齢だったらどんどん成長するから。」

当時は暗闇の中にいたぼくでしたが、
周囲の人たちはぼくのことをちゃんと見て、支えてくれていたんです。


通信制高校への進学と、リッキー

そのフリースクールの先生に勧められて、ぼくは通信制高校に進学することになりました。

レポートと月1回の登校だけでよかったので、スクールカーストを気にせず続けられました。

しかも、中学からの友人の男の子・リッキーも、同じように高校を辞めていて、一緒に通信制高校に通うことになったんです。
リッキーは筋トレや読書、音楽が趣味のストイックで優しい男の子。


「また一緒だね。」なんて言い合いながら、
安心できる時間が増えていきました。

失った高校生活、
ぼくが“素の自分”でいられる場所が、一つ取り戻せたような気がしました。

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進学──受験のない通信制大学へ

高校卒業後、また一つ転機がやってきました。
次の進路の情報もなく、どうしていいか迷っていた自分に、
フリースクールの先生がまた背中を押してくれたんです。


「受験がない通信制の大学もあるよ。サークルも通学部と垣根なく参加できるし、興味があったら資料取り寄せてみたら?」

資料を取り寄せてみたら、また高校時代のトラウマや、
スクールカーストの恐怖がよみがえってきました。


でも──
「スクールカースト下位で運動もだめだけど、勉強だけはマイペースでやってきた。ここで負けたくない。」

そう心の中で思えて、入学を決意しました。

こうして、ぼくは通信制大学に進学しました。


今思うと、暗闇の中でもちゃんと道しるべを示してくれる人がいて、
そんな人たちのおかげで歩んでこられたんだと思っています。


終わりに──“遠回り”だったけど、ちゃんと歩いてきた

高校を中退して、心の病院に通って、フリースクールに行って、
通信制高校、通信制大学…。
人生に“遠回り”なんてなかったと、今では心から思えます。
自分のペースで学び直せる通信制大学は、あの頃の自分を救ってくれました。
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次回は、大学時代のぼくについてお話しします。
仲間との出会い、アルバイト先での恋愛──
少しずつ世界が広がっていく日々を、どうぞ見届けてください。

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